「もっと患者さんのADL(日常生活動作)に直結するリハビリをしよう!」
そんな熱い思いを伝えた結果、なぜか上司から「頑張っているスタッフの気持ちを考えろ」と叱責されてしまう。
今、そんな理不尽な状況で「自分がおかしいのかな?」と悩んでいませんか?
今回は、私の実体験を通して、療養型病院におけるリハビリのあり方と、現場の「意識の壁」について考えてみたいと思います。
現場に投げかけた「モミモミ」という言葉の真意
先日、終礼の場で私はスタッフにこう伝えました。 「これからの環境変化に対応するには、療養型であってもマッサージ主体のリハビリではなく、起居練習や歩行練習など、ADLに直結する攻めのリハビリが必要です」
正直、少し強い言葉(モミモミ、なんて表現)を使ってしまいました。それは、現状維持に甘んじている空気への、私なりの危機感の表れでもありました。
しかし、後日上司に呼び出され、返ってきたのはこんな言葉でした。 「マッサージをしているスタッフの気持ちを考えなさい」
…正直、耳を疑いました。
「スタッフの感情」vs「患者・家族の利益」
上司は繰り返し「スタッフが気の毒だ」と言います。しかし、私たちが本当に向き合うべきは誰でしょうか?
- 診療報酬の改定: FIM(機能的自立度評価表)の改善など、結果が求められる時代。
- ご家族の本音: 「気持ちよかった」という感想より、「寝たきりにならず、こんなことができるようになった」という変化を期待されている。
本来、管理職の役割は、旧態依然としたマッサージで終わっているスタッフを擁護することではなく、「どうすればスタッフの意識を変え、スキルアップを支援できるか」を考えることではないでしょうか。 研修会の実施や症例発表の場を作るなど、プロとしての成長を促すのが「本当の優しさ」だと思うのです。
まるで「学級崩壊」のような構図
この状況を見て、ある新聞記事を思い出しました。 学級崩壊したクラスで、暴れる児童を注意した「正しい子」を、教師が「相手の気持ちを考えなさい」と叱責したという話です。結局、その子は心を病んでしまい、裁判にまで発展しました。
正論を言う人間が排除され、ルールを守らない側が守られる。 これでは組織としての自浄作用が働きません。今の私の職場も、まさにこの「学級崩壊」と同じ構図に陥っているのではないかと、強い危機感を感じています。
同じ境遇のあなたへ伝えたいこと
もしあなたが今、同じように「正しいことを言っているのに孤立している」のなら、伝えたいことがあります。
「あなたは間違っていません。ただ、伝える相手が、まだそのレベルに達していないだけです」
リハビリの本質は「本人の生活を変えること」です。 上司とのやり取りで「次は言い方を変えようかな…」と少し弱気になった私ですが、やはり目指すべき方向は変えてはいけないと再認識しました。
たとえ今は「ポンコツ上司」に阻まれても、患者さんの未来を見据えた視点は、リハ職として絶対に捨ててはいけない誇りです。


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